放射能測定法シリーズ(No.順表示)

整備した放射能測定法シリーズを、従来からのNo.順表示で掲載しています。

放射能測定法シリーズ

No.1  全ベータ放射能測定法 (AG-BETA)

蒸発乾固法などの各種手法を用いて測定試料を作成します。放射能をβ線測定装置で測定します。本法は試料に含まれるβ線の総量を測定するもので、試料中の放射性核種を判別することはできませんが、ウラン標準線源などとの比較から、試料中の放射能のおおよそを簡易に、かつ、迅速に知ることができます。

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制定(改訂)

1957年制定
1963年改訂
1976年2訂

No.2  放射性ストロンチウム分析法 (AN-Sr)

本マニュアルは、原子力施設の環境放射線モニタリング等のための分析法であり、環境影響評価上重要なSr-90及びSr-89の定量法を定めたものです。分離精製法として、イオン交換法(Sr-90,Sr-89)、発煙硝酸法(Sr-90,Sr-89)、シュウ酸塩法(Sr-90)及び溶媒抽出法(Sr-90)の4法から選択でき、放射能は、低バックグラウンドβ線測定装置を用いて測定します。4訂では、取扱いに特別な注意を要する発煙硝酸に替わる方法として、従来のイオン交換法に検討を加え、広範な環境試料に適用できる方法としました。

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制定(改訂)

1960年制定
1963年改訂
1974年2訂
1983年3訂
2003年4訂

No.3  放射性セシウム分析法 (AN-Cs)

分析する核種はCs-137です。Cs-137をリンモリブデン酸アンモニウムに吸着させた後、イオン交換樹脂法により分離精製します。塩化白金酸セシウムの沈殿を生成させ、その放射能を低バックグラウンドβ線測定装置で測定します。

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制定(改訂)

1963年制定
1976年改訂

No.4  放射性ヨウ素分析法 (AN-I)

分析する核種は主としてI-131です。試料は生のまま、または、乾燥・粉砕などを行った後、NaI(Tl)シンチレーション検出器またはゲルマニウム半導体検出器を用いるγ線スペクトロメトリーによって放射能を求めます。また、大気浮遊じんと牛乳については、I-131を分離精製し、そのβ線を測定する放射化学分析法も示されています。

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制定(改訂)

1967年制定
1977年改訂
1996年2訂

No.5  放射性コバルト分析法 (AN-Co)

分析する核種はCo-60が中心です。Co-60をイオン交換樹脂法により分離精製し、銅板上に電着します。放射性同位体のCo-58なども含めた全放射能を低バックグラウンドβ線測定装置で測定します。

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制定(改訂)

1974年制定
1990年改訂

No.6  NaI (Tl) シンチレーションスペクトロメータ機器分析法 (AI-NaI)

試料は生のまま、または、乾燥・粉砕などを行い、マリネリ容器などの測定容器に詰めます。この方法では、γ線を放出する数種類の核種を同時に測定できます。NaI(Tl)シンチレーション検出器は、ゲルマニウム半導体検出器と比較してエネルギー分解能は劣りますが、計数効率が高く、また、検出器部分を液体窒素で冷却する必要がなく維持管理が容易です。

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制定(改訂)

1974年制定

No.7  ゲルマニウム半導体検出器によるγ線スペクトロメトリー (AI-Ge)

ゲルマニウム半導体検出器は、NaI(Tl)シンチレーション検出器と比較してエネルギー分解能が優れており、γ線を放出する多種類の核種を同時に測定できます。本マニュアルは、測定装置やスペクトルの解析方法等について記載しています。
4訂では、技術の進歩などを踏まえ、モンテカルロシミュレーション等の数値計算モデルによってピーク効率を求める手法、品質保証に係わる測定の不確かさの評価やISO11929の手法に基づく検出下限値の算出等について追記しました。

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制定(改訂)

1976年制定
1979年改訂
1990年2訂
1992年3訂
2020年4訂

No.8  放射性ジルコニウム分析法 (AN-Zr)

核分裂生成物のZr-95は壊変すると放射性核種のNb-95になるため、本法は分析する核種をZr-95+Nb-95としています。溶媒抽出法により分離精製し、両核種を水酸化鉄(Ⅲ)の沈殿に吸着させ、沈殿の放射能を低バックグラウンドβ線測定装置で測定します。

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制定(改訂)

1976年制定

No.9  トリチウム分析法 (AN-H3) NEW

本マニュアルは、水素の放射性同位体であるトリチウムについて水試料、大気試料、生物試料を対象として、液体シンチレーションにより測定します。主な改訂部分は、分析機関間の相互比較分析等の技能試験に求められる不確かさ及びISO11929に基づいた検出下限値等の算出等の内容を追加しました。また、平常時における環境試料中トリチウム分析法を中心に記載していますが、迅速な分析等の他の目的の分析にも応用できるよう、関連する情報や文献についても幅広く収録しました。

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制定(改訂)

1977年制定
1996年改訂
2002年2訂
2023年3訂

No.10  放射性ルテニウム分析法 (AN-Ru)

核分裂生成物のRu-103とRu-106のうち、Ru-106を分析対象としています。Ru-106を蒸留法により分離精製し、酸化物沈殿を生成させます。沈殿の放射能を低バックグラウンドβ線測定装置で測定します。

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制定(改訂)

1977年制定
1996年改訂

No.11  放射性セリウム分析法 (AN-Ce)

核分裂生成物のCe-141とCe-144のうち、Ce-144を分析対象としています。Ce-144を溶媒抽出法により分離精製し、シュウ酸セリウムの沈殿を生成させます。沈殿の放射能を低バックグラウンドβ線測定装置で測定します。

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制定(改訂)

1977年制定

No.12  プルトニウム分析法 (AN-Pu)

分析する核種はPu-239とPu-240ですが、同時にPu-238も測定できます。Pu-239とPu-240をイオン交換樹脂法または溶媒抽出法により分離精製し、ステンレス鋼板上に電着します。シリコン半導体検出器を用いるα線スペクトロメトリーによって放射能を求めます。

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制定(改訂)

1979年制定
1990年改訂

No.13  ゲルマニウム半導体検出器等を用いる機器分析のための試料の前処理法 (AP)

ゲルマニウム半導体検出器等によるγ線スペクトル測定を行うために、測定試料を調製する試料前処理法が示されています。前処理の目的は試料の容積を減らすことです。前処理によって分析すべき放射性核種を損失しない方法、試料の均質性を保つための注意点などが示されています。

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制定(改訂)

1982年制定

No.14  ウラン分析法 (AN-U)

1982年(昭和57年)制定、1996年(平成8年)1訂の、核燃料製造工場、原子力発電所、核燃料再処理工場等の施設周辺における環境モニタリングのためのウラン分析法について定めたマニュアルの改訂版です。今回の改訂で、イオン交換法、水酸化鉄共沈法及びICP質量分析法を新たに採用するとともに、旧マニュアルに記載されているが現在使用されていない分析法を削除しました。

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制定(改訂)

1982年制定
2002年改訂

No.15  緊急時における放射性ヨウ素測定法 (AN-I-E) NEW

本マニュアルは、緊急時における環境試料中の放射性ヨウ素濃度を推定・評価するための迅速測定法です。主な改訂部分は、ゲルマニウム半導体検出器での測定においてI-131と同時に評価することができるI-132及びI-133の記載、試料種類として土壌等の追記や優先度の設定及び大気の採取において可搬型エアサンプラに加え、オートサンプルチェンジャー付きヨウ素サンプラと大気モニタについても記載しました。

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制定(改訂)

1977年制定
2002年改訂
2023年2訂

No.16  環境試料採取法 (AS)

環境放射能の調査においては、試料の採取方法はその分析方法とともに、分析結果の評価に多大な影響を与えるため、独立のマニュアルとしています。現地において試料を採取し、保存できる状態に処理するまでの技術的方法など(試料の採取量、採取装置、採取場所、乾燥・灰化の方法など)が示されています。

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制定(改訂)

1983年制定

No.17  連続モニタによる環境γ線測定法 (DR-CNT)

連続モニタによる環境γ線測定法について解説したマニュアル。 近年の測定機器の進展及び東京電力福島第一原子力発電所事故後の経験等を踏まえた内容となっている。 連続モニタの機器構成、連続モニタを用いた測定システム、測定システムの設置、測定と校正、測定結果の解析と評価及びNaIモニタによるスペクトル解析について記載している。

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制定(改訂)

1982年制定
1996年改訂
2017年2訂

No.18  熱ルミネセンス線量計を用いた環境γ線量測定法 (DC-TLD)

熱ルミネセンス線量計(TLD)により環境γ線量を、通常、3ヶ月間の積算線量として測定します。収納箱中でのTLDの配置、TLD素子のクリーニング、測定器の校正、測定結果の評価、TLDの特性などが説明されています。

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制定(改訂)

1982年制定
1990年改訂

No.19  ラジウム分析法 (AN-Ra)

放射線防護上、最も厳しく規制されている放射性核種の一つであるRa-226を分析します。Raを硫酸バリウム沈殿法により分離精製し、その後、低バックグラウンド液体シンチレーション測定装置などで放射能を測定します。

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制定(改訂)

1990年制定

No.20  空間γ線スペクトル測定法 (DR-SPC)

野外環境におけるγ線スペクトルを測定する方法です。放射性核種の同定、線量に対する核種別の寄与の評価などに役立てます。測定機器は2種類あり、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータとGe半導体スペクトロメータです。

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制定(改訂)

1990年制定

No.21  アメリシウム分析法 (AN-Am)

分析する核種はAm-241です。Am-241をイオン交換樹脂法または溶媒抽出-イオン交換樹脂法により分離精製し、ステンレス鋼板上に電着します。シリコン半導体検出器を用いるα線スペクトロメトリーによって放射能を求めます。

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制定(改訂)

1990年制定

No.22  プルトニウム・アメリシウム逐次分析法 (AN-PuAm)

同一試料から順次、プルトニウム(Pu-239とPu-240)とアメリシウム(Am-241)を分析する方法です。分析・測定の手法は本シリーズNo.12「プルトニウム分析法」と同No.21「アメリシウム分析法」と同じものです。

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制定(改訂)

1990年制定

No.23  液体シンチレーションカウンタによる放射性核種分析法 (AI-LSC)

分析の対象は放射性ストロンチウム、ヨウ素、コバルトおよびセリウムとプルトニウムです。化学分離操作については本測定法シリーズの該当する分析法(シリーズNo.2、4、5、11および12)を活用し、放射能の測定手段としては低バックグラウンド液体シンチレーション測定装置を使用しています。

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制定(改訂)

1990年制定
1996年改訂

No.24  緊急時におけるγ線スペクトロメトリーのための試料前処理法 (AP-E)

原子力事故などの緊急時において、環境試料中の放射性核種をγ線スペクトロメトリーによって迅速に測定するための試料前処理法です。東京電力福島第一原子力発電所事故後の経験を踏まえて、食用に供される試料については、それを前提とした処理方法としているほか、汚染された試料を取り扱う際の留意事項などが考慮されています。

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制定(改訂)

1992年制定
2019年改訂

No.25  放射性炭素分析法 (AN-C)

分析する核種はC-14です。二酸化炭素吸収法またはベンゼン合成法により測定試料を調製し、放射能を低バックグラウンド液体シンチレーション測定装置により測定します。炭素は人体構成の主要元素であるため、C-14は被ばく線量を評価する上で重要です。

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制定(改訂)

1993年制定

No.26  ヨウ素-129分析法 (AN-I129)

分析操作の比較的簡単な放射化学分析法と検出感度の良い中性子放射化分析法があり、目的に応じて選択できます。前者はI-129を分離精製した後、I-129のβ線あるいはγ線を測定するものです。後者は同じく分離精製した後、原子炉で中性子を照射してI-129からI-130を生成させ、I-130のγ線を測定して元のI-129の量を求める方法です。

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制定(改訂)

1996年制定

No.27  蛍光ガラス線量計を用いた環境γ線量測定法 (DC-RPLD)

蛍光ガラス線量計は、TLDと比較していくつかの優れた特性を有していることもあって近年急速に普及し、緊急時環境放射線モニタリング指針(原子力安全委員会 平成13年3月)にも記載され、TLDに換わるものとしてその測定マニュアルの整備が望まれてきました。蛍光ガラス線量計は、素子間の感度のばらつきが少ない、TLDと異なり繰り返し読み取りが可能、フェーディングが極めて少ないなどの特徴をもつ積算型線量計です。本マニュアルは、蛍光ガラス線量計の基本的な性能及び環境モニタリングへの適用性を調べるため、各種の特性試験を行い、その結果を基に測定法マニュアルとして新規にとりまとめたものです。

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制定(改訂)

2002年制定

No.28  No.28 環境試料中プルトニウム迅速分析法 (AN-Pu-R)

核燃料再処理施設の事故時においては、プルトニウム等のα線放出核種が環境に飛散することが想定され、原子力施設等の防災対策について(原子力安全委員会 平成10年11月)に示されている飲食物摂取制限に関する指標においても、プルトニウム及び超ウラン元素に対する指標が新たに追加されています。このような緊急時においては、プルトニウム等の長半減期核種に対して、指標を十分に下回る検出下限値を持ち、かつ迅速に結果を得ることができる分析法が必要とされます。本マニュアルにおいては、測定装置としてICP-MSを用い、かつ前処理から分離精製に至る過程を迅速化することにより、前処理-化学分離-測定-計算-報告を24時間程度で実施できる分析法を作成しました。

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制定(改訂)

2002年制定

No.29  緊急時におけるゲルマニウム半導体検出器によるγ線スペクトル解析法 (AI-Ge-E)

ゲルマニウム半導体検出器を用いたγ線スペクトロメトリーは、緊急時における環境放射線モニタリングに広く活用される一方、複雑なγ線スペクトルを解析・評価するため、 γ線ピークの誤認等、緊急時特有の問題がある。本解析法では、これら緊急時における特有の問題及びその対処方法について実例等を用いて解説するとともに、 東京電力福島第一原子力発電所事故を経験して得られた知見等を広く共有できるよう配慮した。

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制定(改訂)

2004年制定
2018年改訂

No.30  環境試料中アメリシウム241、キュリウム迅速分析法 (AN-AmCm-R)

再処理施設の事故時においては、環境中に放出される放射性核種の種類が原子炉施設とは異なったものになる場合が考えられ、特に、プルトニウム、アメリシウム、キュリウムなど超ウラン元素を迅速に定量できる方法が必要となります。本マニュアルは、環境試料中のアメリシウム、キュリウムを分析開始後、アルファ線スペクトロメトリーにより24時間以内に定量することのできる迅速分析法を示したものです。

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制定(改訂)

2004年制定

No.31  環境試料中全アルファ放射能迅速分析法 (AG-ARFA-R)

再処理施設の事故時においては、環境中に放出される放射性核種の種類が原子炉施設とは異なったものになる場合が考えられ、特に、プルトニウム、アメリシウム、キュリウムなど超ウラン元素のアルファ線放出核種を迅速に定量できる方法が必要となります。本マニュアルは、環境試料中のプルトニウム及び超ウラン元素を抽出クロマトグラフィーにより分離精製し、ウラン、トリウム等の自然アルファ線放出核種と区別して全アルファ放射能を測定できる迅速分析法を示したものです。

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制定(改訂)

2004年制定

No.32  環境試料中ヨウ素129迅速分析法 (AN-I129-R)

ヨウ素129は、原子炉施設、再処理施設等から放出される可能性のある放射性核種であり、半減期が1.57×107年と長く、また人体に取り込まれると主に甲状腺に移行する核種であるため、環境における放射能レベルの把握とその影響評価が重要とされています。本マニュアルは、ヨウ素129濃度を簡便かつ迅速に把握する方法として、固相抽出法及びICP-MS測定を用いた迅速分析法を示したものです。

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制定(改訂)

2004年制定

No.33  ゲルマニウム半導体検出器を用いた in-situ測定法 (DR-SITU)

ゲルマニウム半導体検出器を用いてin-situ(現場)測定する場合の測定及び解析方法を示したものです。また、測定場所周囲の地形や検出器の設置高さなど解析結果への影響要因を検討し補正方法等を記載してあります。

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制定(改訂)

2008年制定
2017年改訂

No.34  環境試料中ネプツニウム237迅速分析法 (AN-Np-R)

ネプツニウム237は、使用済み核燃料の再処理や高レベル放射性廃棄物の処理処分上、重要な分析対象核種となっています。
本マニュアルは、ネプツニウムを迅速かつ簡便な分離・精製法である固相抽出法により分離・精製し、ICP-MSにより24時間程度で定量することのできる迅速分析法を示したものです。

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制定(改訂)

2008年制定

No.35  緊急時における環境試料採取法 (AS-E)

本マニュアルは、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故時の緊急時モニタリングの経験等を踏まえ、緊急時における環境試料採取の基本事項及び環境試料の採取手順などについて記載しています。
採取手順の共通事項として、資機材の汚染防止やモニタリング要員の防護等について記載するとともに、試料種別として、原子力災害対策指針に基づく防護措置の判断のために優先して採取する試料(大気、土壌、飲料水)と、それ以外の試料とに分けて記載しました。また、必要となる資機材のチェックリストや試料採取時の記録様式等についても例示しました。

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制定(改訂)

2021年制定

No.36  大気中放射性物質測定法 (AD-N・E)

本マニュアルは、平常時及び緊急時の2部構成とし、各部を独立したマニュアルとしても使用できるようにしています。第1部では、ダストモニタによる連続測定のほか、ダストサンプラによる大気試料の採取から分析等について、第2部では、大気モニタによる連続測定のほか、ヨウ素サンプラによる大気試料の採取から分析等について、それぞれ測定等の手順を示しています。

※令和4年8月 巻末に作成経過を添付

 

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制定(改訂)

2022年制定