日本の環境放射能と放射線

基礎知識を学ぶ


Q&A[基礎編]
 
Q6 自然に存在する放射性物質ラドンって?
Q6 自然に存在する放射性物質ラドンって?
ラドンは自然に存在する気体の放射性物質で、地面や建材などから空気中に拡散しています。このため、密閉した家の内などに溜ることがありますが、 窓を開けるなど換気を行うことで屋外に排出されます。ラドンは一般にラドン222 のことを意味しています。半減期が約3.8 日でアルファ線を放出して壊変する放射性物質です。 ラドンのほかにも、自然に存在する放射性物質があり、私たちは毎日の生活でそれらから放射線を受けています。 国連科学委員会(UNSCEAR)の2000 年版の報告書によると、自然に存在する放射性物質から受ける被ばくは、世界の平均値として、年間2.4mSv であり、その約半分はラドンによるものと記載されています。 ラドンは呼吸により人体に取り込まれ、アルファ線を放出しながら壊変していきます。 ウランの地下鉱山で働く人など、ラドン濃度がたいへん高い環境で、大量のラドンを吸入した場合は、ラドンが放射線を出した後にできる物質が、気管支や肺に沈着し、それらから出る放射線により、 肺がんを引き起こす可能性があると言われています。国際放射線防護委員会(ICRP)は、ラドンに関する放射線防護の基礎的な考え方や対策基準を示しています。 それによると、屋内ラドン濃度の対策基準(何らかの措置を施す必要のあるラドン濃度)として、200Bq/m3〜600Bq/m3(年実効線量として3mSv〜10mSv に相当)の範囲を勧告しています。 この勧告は、欧州、北米において法律や勧告などとして取り入れられています。放射線審議会の平成15 年10 月付けの報告書「自然放射性物質の規制免除について」において、 「住居等におけるラドンについては、介入対象として対策レベルを今後検討することとなっているため、今回の検討対象から除く。」とあり、 また、「ラドンについては、一般住居及び職場に関する調査の展開を待って、対策レベルを検討することが適切である。」と記載されています。
Bq/m3(ベクレル/立方メートル):空気中の単位体積あたりのラドンの放射能を表す単位です。