日本の環境放射能と放射線

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劣化ウラン含有弾誤使用問題に係る環境調査


文部科学省防災環境対策室
 
平成7年12月と平成8年1月に、在日米軍の航空機が、鳥島射爆撃場での訓練中に、米軍の規則上我が国の訓練場における使用が禁止されている劣化ウラン含有弾1520発を誤って使用しました。

平成9年1月、日本政府は米国政府の通報を受け、米国政府に対し遺憾の意及び再発防止を申し入れ、本件に関するさらなる情報の提供を申し入れるとともに、平成9年2月から3月にかけて、環境調査を実施し、総合評価を行いました。

総合評価の概要は、以下のとおりです。
1) 劣化ウランの毒性は、身の回りの海水や土砂中に存在するウランと同じ又は小さいです。
  劣化ウランの毒性は、重金属としての毒性と放射線による影響に分けられます。このうち、重金属としての毒性については自然環境中にもともと存在するウラン(いわゆる自然のウラン)の毒性と全く同じです。また、外部被ばくによる放射線量の寄与については、劣化ウランがガンマ線を放出し線量に大きく寄与する娘核種を含まないため、自然のウランに比べて100分の1程度と小さいものです〔解説1解説2〕。
2) 環境影響の評価結果は、海水中の自然のウランの濃度や私たちの身の回りの自然放射線と比べても問題ありません。
  未回収の劣化ウラン含有弾から劣化ウランが仮に全て放出されたとしても、その濃度や放射線量は、自然環境中の海水にもともと存在する自然のウランの濃度や私たちの身の回りの自然放射線に比べても極めて小さいものです(海水中の自然のウランの濃度に比べ約1000分の1、自然放射線に比べて約1000分の3)。したがって、劣化ウラン含有弾による環境影響は無視できるとの評価結果であり、問題ありません〔解説3解説4〕。
3) 環境調査の結果、劣化ウランによる影響は全く認められませんでした。
  実施された環境放射能調査結果においても、劣化ウランの久米島など周辺環境への影響は全く認められず、上記の評価が再確認されています〔解説5〕。
5年間にわたる調査においても、劣化ウランによる環境影響は全く認められませんでした。
上記調査を含め、その後、平成14年まで5年間にわたり実施された環境調査結果では、いずれの年においても劣化ウランの環境影響は全く認められず、劣化ウランの環境影響は無視できるとの結論がくりかえし再確認されています。
また、平成14年が調査期間5年目の節目に当たることから、劣化ウランに係る毒性についても改めて精査しましたが、上記の総合評価の結論は、全く変わらないことを確認しています。
参考:劣化ウラン含有弾の誤使用問題に関する環境調査の結果について(平成14年11月)